CASE STUDYホワイト判定企業

社員が安心して長く働き続けられる環境づくりを進め、
求職者に選ぶ対象としてもらうことが目標

立石フィルター株式会社様

SSS評価★★

ハラスメント対策認定

専門商社

~ 50人

立石フィルター株式会社様

立石フィルター株式会社様

東京都中央区入船三丁目1番13号 入船ニッコンビル8F

https://www.tateishi-filter.co.jp/index.html

1963年の創業から半世紀以上にわたり、エアフィルター・液体フィルターの専門商社としてクリーンな環境づくりに貢献し続けている立石フィルター株式会社様。新卒採用に苦戦する中、働きやすい職場づくりに力を入れていることを学生に広く周知し、採用を強化することを目的に当協会のホワイト企業判定を利用されています。今回2回目の更新にあたり代表取締役社長の鈴木様、監査役の鈴江様、管理部の中川様に、ホワイト企業判定を更新する経緯や、審査を受けてみての感想、利用のメリットなどについて詳しくお話を伺いました。

社員の立場に立った経営ができているか、という基準を
念頭に置いている

――それではまず、今回2回目のホワイト企業認定の取得を目指されたきっかけについて教えていただけますか?

 

鈴木社長/一番のきっかけは、人手不足の中で、いかに求職者に当社を選んでもらえるかという点で、自信を持ってアピールできる材料の一つとして、この認定を選んだことです。また、当社ではISOなど、外部の指標を意識して社内体制の整備を心掛けていますので、その一環としてホワイト企業認定を活用しているというのも大きな理由の一つですね。

 

――今回の審査で、特に期待されていた点や意識された取り組みはありますか?

 

鈴木社長/はい。私たちの取り組みが客観的にどう評価されるのか、という点は関心がありました。
普段から「社員の立場に立った経営ができているか」という基準を念頭に置いているので、審査に向けて特別に意識したことなどはありませんが、昨今の新卒採用者などは、奨学金の返済などで苦労されている方も多いので、そうした方への支援や、長く働いてもらえるような制度の整備には常に取り組んでいます。たとえば産休や育児休暇の充実など、社員が安心して長く働き続けられる環境づくりを進め、求職者の方々に弊社を選ぶ対象としていただくことが目標でもあります。
今回ホワイト判定の「SSS」という高評価をいただきましたが、今後はその評価や内容をしっかりと実行に移すことに重きを置いていけたらと考えています。

 

――初回審査に続き、SSS評価に更新され、2回目の認定を取得されましたが、社内での反響や従業員からの声はありましたか?

 

鈴木社長/特にありませんね。というのも実は、社員に対して「ホワイト認定を取得しました」とは、あえてアナウンスしていません。ただし、制度を整えた際にはその都度、社員への通達や通知は必ず行うようにしています。
認定の取得自体を特別に扱うのではなく、日常的に取り組んでいることとして自然に運用しています。
他社の事例を出すのも恐縮ですが、例えば新聞などで取り上げられるような労務問題が話題になった際には、社員に対して「うちはこういった対策をしているから安心だよ」と伝えるようにしています。

 

――自然体で行っているから、あえて強調することなく、粛々と進めているのですね。むしろ、それが“当たり前”になっているというのが素晴らしいと感じます。

誰もが加害者にも被害者にもなり得るという意識を持ってもらうことが重要

――今回の結果をふまえて、「ここは今後もう少し力を入れていきたい」とか、「改めて課題として認識した点」など、印象に残った部分はありますか?

 

鈴江様/現在、社内はちょうど変革期にあると感じています。特に管理職の手当などについて、改めて見直す必要があると考えています。今回のホワイト認定を通じて、社内の改善点を明確にし、それらに向き合っていかなければならないと実感しました。
また、ハラスメントについても、初回審査後に従業員向け・役員向けに講習会を実施しました。誰もが加害者にも被害者にもなり得るという意識を持っていただくことを目的とし、仮に問題が起きた場合も、口頭注意で済むレベルで抑えられるように、日頃からの意識づけが重要だと感じています。

 

――御社は、ハラスメントに関する項目については全てクリアされておりますが、社会情勢や社内の環境変化に伴って、今は大丈夫でも今後どうなるかわからないという面もあります。引き続き、高い意識を持って取り組んでいただくことが重要です。また、現在社内の変化が進んでいる中でも、以前から大切にされてきた価値観や文化をしっかりと継承しようとされている姿勢が強く伝わってきました。変革期にあるからこそ、大変な面も多いかと思いますが、今後も組織運営の面で力強く進んでいっていただけたらと思います。

 

鈴木社長/ありがとうございます。

 

――最後に、今後の会社の方向性や、環境の変化の中で心配されていること、課題と感じている点などがあれば教えてください。ホワイト認定とは直接関係なくても構いません。

 

鈴木社長/現在は順調に運営できていますが、将来、もし経営が下り坂になった場合にどう対応すべきか、という点は常に考えています。実際には、今までそのような状況になったことはありませんが、いざそうなってからでは遅いと思っています。ただ、それに対する明確な答えはないので、常に考え続けるしかないですね。

 

――確かに、会社というのは「社員そのものが会社である」と言える部分もあります。そういった観点から見ると、ホワイト企業認定というのは、社員が働きやすい環境を整えるための制度です。
こうした取り組みをしっかり行っている企業であれば、仮に経営上の課題や問題が発生した際にも、社員が協力し、支えてくれる可能性が高いと感じています。経営者と従業員は、時に対立構造になりがちな場面もありますが、このような取り組みを通じて、会社全体に一体感が生まれてくるのではないかと考えています。今回の認定取得にあたり、社員の皆さんに直接知らせていなかったとしても、経営層の前向きな姿勢や想いは、自然と伝わっていくものだと思います。2年後の更新審査に向けての期間も含め、ホワイト企業認定を引き続き上手に活用していただけたらと思っております。

 

 

――立石フィルター株式会社様は、「従業員 その家族も物心ともに豊かに発展し、未来社会に貢献する専門商社を目指します」という経営理念を掲げ、働きやすい環境づくりに努めてこられています。その地道な継続の結果が今回のSSから「SSS評価企業」への認定につながりました。今後も最高ランクである「SSS評価」の継続に向けて、さらなる改善に取り組む立石フィルター株式会社様の活動をさまざまな形で支援していきます。今回はありがとうございました。