「硬派な審査」を乗り越え、信頼を築く。
ハラスメント対策と社員交流で、誰もが働きやすい組織へ。

SSS評価★★
ハラスメント対策認定
アミューズメント業界
300人以上
東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬など、関東エリアでパチンコホール「YASUDA/やすだ」を21店舗展開している株式会社安田屋様。一般的に採用難度が高いとされるアミューズメント業界において、これまで行ってきた労働環境の改善に向けた取り組みを第三者の視点で評価してもらうことで、若手人材の採用に活かしたいとの考えから、当協会のホワイト企業判定を利用されました。今回は初めての更新審査に取り組まれた取締役の安田様、総務人事部長の吉田様に、ホワイト企業判定取得後の影響、更新審査を受けてみての感想、利用のメリットなどについて詳しくお話を伺いました。
「特別なことではなく、当たり前のことを行っている」が
根付いていけば理想的だと思う。
――今回の更新審査を受け、現況を踏まえた改善点の見直しを行ったかと思いますが、その結果、何か具体的な手応えや変化を感じられた場面はありましたか?
吉田部長/具体的に何か特定の変化があったというわけではありません。というのも、当社では初回の申請時から特別な対策を講じたわけではなく、現状のありのままをデータや実績に基づいた評価で、第三者に評価していただきたいと考えていました。
また、ホワイト認定等何かを取得したいというわけでもなかったのですが、実際に認定を取得してみると、従業員の皆さんにとってのプラス効果は大きかったと感じています。当たり前のことをしっかりと自信をもって打ち出せること自体が大きなメリットであって、総合的にはプラスの影響を感じています。
また、採用活動においても、応募の動機であったり、新卒で受けてくださる学生の保護者の方々への良い効果なども感じています。
――今回の更新についても、ぜひ積極的にアピールしていきたいですね。
吉田部長/そうですね。私自身、この課題(企業のホワイト化)についても認識はしていますが、社内に当たり前の文化として定着し、「特別なことではなく、当たり前のことを行っている」と根付いていけば理想的だと思っています。仰々しくやっている、ではなくて、当たり前のことを自然に、それが一番ですね。
――その姿勢が、応募者の方々にも伝わると思います。
――さて、今回の更新申請に際し、特に改善を意識された点や、課題として取り組まれた点はありますか?
吉田部長/特にハラスメント関係の具体的対策に取り組んでいます。表現としては適当ではありませんが、「ハラスメントをゼロにする」ことを目指しているのではなく、問題が隠されずに表面化し、会社が公式に認識し、然るべき担当が責任を持って対応し、そこまですべてをオープンにしていくことが重要だと思っています。その延長線上に「ハラスメントゼロ」のゴールがあるのではないでしょうか。
外部の相談窓口も活用し、社長を交えた全役員会議で相談内容を共有し、会社全体として対応することが重要だと思っています。また、社内の具体的な事例を各事業所で共有し、「なぜこのような問題が発生したのか」「どうすれば未然に防げるのか」を議論する目的の勉強会を全店舗で複数回に渡って実施しました。時間と手間はかかりましたが、一定の成果を感じています。
――ハラスメントは人と人の問題なので、無くそうと努力しても完全に無くすことが難しい問題ですが、発生時に企業がどう対応するかが非常に重要ですね。
――さて、今回のホワイト更新判定の結果について、社内へのメッセージの発信などを実施する予定はございますか?
安田取締役/はい、社内報や社内向けの告知ツールを活用し、迅速な情報共有を心がけています。従来のようにホワイトボードに掲示する方法ではなく、デジタル化によって各拠点でリアルタイムに情報を共有できるようになりました。認定証については、各事業所の朝礼室や娯楽室などに掲示しています。
――バックヤードにも情報共有の仕組みがあるのですね。
吉田部長/バックヤードの誰もが見える場所に掲示することで、
取得していることを把握し、社内全体の意識を高めることにも繋がると思っています。
従業員自ら「これがやりたいです!」と
言ってもらえるような環境作りに取り組んでいきたい。
――本日の審査結果を受けて、今後の課題や特に注力したい点がございましたらお聞かせください。
安田取締役/課題として指摘いただいた点については、シナリオを作成し、一歩一歩解決に向けて取り組んでいきたいと考えています。また、福利厚生の面でも、これまでは会社主導で提案する形が中心でしたが、今後は「こんな制度があったらいい」といった従業員の声を取り入れ、活かせるものは活かして、働きやすい活気のある環境づくりを進めたいと思います。社員が自ら提案できて、「こういうことをやりたいです!」と当たり前に発信できる環境ができれば企業としても成長できるかなと考えています。
――福利厚生の充実は加点ポイントのひとつです。御社は様々な新しい福利厚生アイデアを考え実現させており素晴らしいと感じました。今回、加点対象とならなかった点もありましたが、ひとつひとつ改善を重ねる姿勢が素晴らしい。引き続き、社員目線・従業員目線で施策を考えていただければと思います。
吉田部長/4年間、コロナ禍の影響もあり、従来のような人との交流が制限され、不自由をさせてしまいました。その影響がまだ完全には払拭されていないと感じる部分もあります。「これをやってもいいのだろうか?」と躊躇する風潮が残っているため、「これをやってもいいですよね?」とか「これがやりたいです!」と言ってもらえるような環境になればいいですね。
最近では体育館を借りてバドミントンやバスケットボールのイベントの開催など社員同士の交流を促す取り組みを進めています。こうした活動を通じて、会社主体ではなく、従業員から自然と声が上がり、会社がそれに応える形になれば理想的だと思っています。活気のある職場を目指して取り組んでいきます。
――素晴らしい取り組みですね。そのような姿勢が会社全体の文化として根付いていくと良いですね。
安田取締役/御協会の審査は、硬派な審査だと思っています。弁護士の先生や社労士の先生方が、実際の取り組みをエビデンスに基づいて細かいところまでみてくださっている。同種の認定を行う団体はいくつかありますが、他と比較しても非常に硬派な審査をしてくれると感じています。今回2回目の審査で初回時より若干スコアが上がり、ほぼ満点に近い結果となりましたが、これからの2年(次回の審査までの期間)は、プラスアルファの施策をどのように進めていくかを考えなければいけないと思っています。労働基準法はあくまで最低限の基準ですので、それに関してはしっかりできていると自信をもって進んでいけばいいと思うのですが、プラスアルファの部分をどういった形で行っていくか、時代に即した対応や、従業員のニーズに応じた対応が求められており、会社を更に逞しく、とは言え身の丈にあった体制を維持することが大きなテーマになっていくのかなと思っています。
――多くの企業様が著しい成長を目指して努力されていますが、実際には横ばいの状態が続いていることが多いようです。努力しても現状維持が精一杯であり、成長を実感するためには相当な成長角度で取り組む必要があります。
――株式会社安田屋様は、パチンコ事業を主軸に「不易流行」を貫き、お客様にとって身近な娯楽であるパチンコの魅力を伝えるため、業界に先駆けてさまざまな取り組みを行ってきました。「誠実であること」を経営の根幹とし、従業員一人ひとりが「会社への誇り」と「仕事へのやりがい」を持ってチャレンジできる労働環境を整備してきた結果が、最高ランクとなる「SSS評価企業」の更新認定に繋がりました。常に従業員の働きやすさを目指すことがご来店いただくお客様にも気持ちよく楽しんでいただけることに繋がる。その強い思いを今一度感じることができました。今後もやりがいが持てる職場づくりに努め、さらなる成長を見据える株式会社安田屋様の活動を力強くサポートしていければと思います。今回はありがとうございました。
